今年も8月15日を迎えましたが、6日の朝と9日の朝、広島と長崎の平和記念式典の様子をテレビで見ました。
広島では、松井一実広島市長、石破茂首相、湯崎英彦広島県知事などが挨拶を行いましたが、小学6年生の男子と女子が読み上げた「平和への誓い」は、多くの人の胸に響いたのではないかと思います。
被爆体験者がどんどん高齢化していなくなっていく中、「あの日の出来事を、ヒロシマの歴史を、二度と繰り返さないために、私たちが、被爆者の方々の思いを語り継ぎ、一人一人の声を紡ぎながら、平和を創り上げていきます」という子供たちの力強い宣言には、悲惨な歴史を伝承する新しい世代が確実に育っている頼もしさを感じました。
軽々しく「核武装が最も安上がり」などと発言する人が国会議員に選出され、またそのような議員を擁する新興政党が躍進する時代です。過去の歴史に無関心でいたり、戦争のメカニズムに対して無知でいると、取り返しのつかないことにもなりかねません。
毎年8月は戦争に関する報道が増えるので、「8月ジャーナリズム」という表現もありますが、 若い人たちの中には、「もう戦争の話はうんざりだ」「そんな暗い時代の話は聞きたくもない」などと言う人もいるようです。しかし、せめて8月くらい、日本が歩んできた暗黒の歴史に向き合い、人類の平和について深く思考を巡らせてみたいものです。